今日は 出光美術館 で
12月15日 まで開催されている
『江戸の狩野派ー優美への革新』展
についてご紹介したいと思います~。
え~
そんな出光美術館は~
皇居の側の~…
コチラ↑
帝国劇場の上にあります~。
入り口はコチラ。
帝国劇場を突っ切て頂いた向かって右側にこんな看板がありまして
この先にあるエレベーターを昇った先にあります~。
当ブログを以前からご覧頂いている皆さまは
いもたが散々…
狩野派は絵手本を模写する絵の勉強方法だったのだ!
…みたいな説明をしてきたのに
何故今更狩野派?
と、お思いになる方は…
いらっしゃるかいらっしゃられないかは判りませんが。
違うんですよ。←何が
何年か前?だと思うのですが
ぢつは、応挙に先駆けて写生を絵に取り入れたのは
狩野探幽だった
…的な展示がされた時に、
なんだかんだで予定が合わず見に行きそびれまして。
今回のこの出光美術館の展示は私的に
見に行かなければならない展示
だったのですっ!
という訳で、
力説から始まったコチラの展示ですが。
実際に伺ったのは前期日程のだいぶ始めの頃で…
まごまごしていましたら後期日程に突入してしまっていたので
急ぎ目でお送りしてみたいと思います~。
まずはザッと…
狩野派についての説明からいってみましょう。
え~…
確か狩野派は…
時を遡る事、室町時代辺りから
時の権力者の側で絵を描いてまして
当ブログでもわりとよく出てくる…
琳派は、血筋を主にしないで受け継がれる装飾的・独創的な絵面・構成で作品を描く画派
…でしたが
狩野派は、特に血筋に重きを置く家伝で受け継がれる元は雪舟みたいな絵を描く事を目標にしていた画派
…という感じですかね。
それで
日本の政(まつりごと)は古くから京都で行われてきましたが
京都が政の中心でなくなるのが
江戸時代 ですね。
ソレと共に江戸へやって来て
やっぱり幕府の御用絵師となったのが本展の主となる
狩野探幽で
それ以降を“江戸狩野”
京都に残った狩野派は“京狩野”
と区別して呼ぶそうです。
それでですね、
江戸幕府の御用絵師となった探幽は
御用絵師の仕事として…
例えば 珍しい動物を絵に描いて記録する
といった事をしていて
そういう仕事の対看写生を自身の絵に活かそうとした始まりが探幽で
それが応挙が京都で活躍する一世紀も前の事だったとか。
ではここで
毎度恒例のマイ絵葉書コレクションから
京狩野と江戸狩野を見比べてみましょう。
狩野永納/遊鶴図屏風(部分)/出光美術館 蔵
コチラが京狩野。
ふぅむ~
牡丹が南画っぽいですな。
昔の南画も確か、絵手本を写す手法の絵の習い方だっけ。
牡丹手前松の後ろの岩や松、鶴に至るまで
狩野派のパターンで描かれていますね。
狩野安信/松竹に群鶴図屏風(部分)/出光美術館 蔵
コチラが江戸狩野。
鶴の足や羽の感じなど、
対象を見て描いている時に…
細部を見過ぎて全体を見てなくて実は形が悪いみたいな
スケッチあるある?が発生しています←(笑)
左下の笹の葉なんぞの枯れ具合などもリアルですね。
2枚の違いに気付かれましたでしょうか。
京狩野の方はどちらかといえば
モチーフが記号みたいですね。
ただ、 実際に見て描いていない分
多分絵の見せ方が上手い。
色が全体的にパッとしてますでしょう?
実際に見て描いているとこうはいかないと思いますよ。
一方、江戸狩野の方は
構図も色もモチーフも、何か自然でしょう?
変にギラギラしていないといいますか。
今までの京狩野からしたら
確かに…
優美への革新という言葉がピッタリですね。
他にも探幽は
やまと絵も取り入れたりしていまして
やまと絵は琳派の元になる感じで…
えと~…
やまと絵っていうのは…
源氏物語とかの絵巻物の絵を想像してみて下さいませ。
何となくお判り頂けました?(笑)
ああいう画面構成とかが
探幽の絵に活かされているのでしょうね~。
という感じで。
大変勉強になる展示です。
ご興味御座いましたらば是非どうぞ!
12月15日(日)迄です。
前期:11/12~11/24
後期:11/26~12/15
開館時間:午前10時~午後5時 (入館は午後4時30分迄)
※毎週金曜日は午後7時迄 (入館は午後6時30分迄)
休館日:毎週月曜日
入館料:一般1000円、高・大生700円、中学生以下無料
読んで下さった方に感謝を込めて。
狩野安信/松竹に群鶴図屏風(部分)
チラシです~。
ただ~…
私的には~…
絵の見せ処が上手くいっていない感じがやっぱりする江戸狩野。
好きずきだとは思います。
思いますが…
写生をした絵を描いていて
絵的に色々カッコイイ絵だと思うのは
円山応挙…
あくまで私的にはですよ?←(笑)
それにしても
今回は参考の絵葉書写真が特にダメダメだなー。
明日時間があれば差し替えるかも。